National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST) This page is a page of the former research institute. We stopped updating on March 31.2001.
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はじめに

所 長  岸 輝雄



 日本の科学技術は今大きな曲がり角にあると云える。部分的に大きな独創がありながら、キャッチアップなどと云われた時代から、真にトップランナーとして歩まねばならない状況にある。ノーベル賞を目指す基礎研究と共にベンチャー育成につながる研究も要求され、科学技術の指針が定め難く、試行錯誤が必要な模索的な時代とも云える。従来の伝統的な学問区分の延長だけでは、大きな展開は望めない。また、研究を推進する人材は異分子からなる構成が面白い。国内的にはそれは産官学融合ということになり、異なるメンタリティーのぶつかり合う環境としては国際化が必要となる。いずれにせよ、研究システムは均質性からの脱皮が必要となろう。そして今もう一つ必要なことは、地球問題、エネルギー問題を例に挙げるまでもなく、細分化した学問の深化以上に統合化した学問体系の構築にある。 産官学の力を結集し、学融合を目指した融合研の役割は大きい。人の融合・技術の融合、そして西洋文明と東洋文明の融合という考え方に基づき、既にいくつかのプロジェクトが発足し、満足すべき成果をあげている。この設立の理念を発展すべく、何物も恐れることなく、新しいテーマ、新しいシステムにチャレンジする融合研になることを願っている。最後は研究者の知恵の帰することは至極当然である。広く皆様と共に歩む研究機関として工業技術院はもとより国内外のご支援を願う次第である。